2026年10月10日 / 契約・引き渡し

買主が決まっている不動産売買で仲介は必要?直接売買の前に整理したいこと

発信:睦和商事 / 最終更新:2026年10月10日

カギが差さった家の玄関ドア(AIで作成したイメージ)
AIで作成したイメージです(実在の物件・場所ではありません)

この記事の要点

買主が決まっていても残る準備と、直接売買・仲介依頼の違いを整理します。

この記事の流れ:買主が決まっていても必要な準備、権利関係・境界・設備の確認、代金・手付・引渡し条件と契約書、直接売買と仲介依頼の違い、相談前にまとめたい条件

買主が決まっていても必要な準備

この記事は2026年10月時点の制度にもとづく、一般的な説明です。制度は改正されることがあります。後半で触れる税金の軽減措置と期限も、2026年10月時点の情報です。期限が近づいたときや改正があったときは、改めて税理士などの専門家や税務署にご確認ください。

知人や親戚、隣の土地の所有者など、買ってくれる人がすでに決まっていると、「あとは金額を決めて名義を変えるだけ」と感じやすいものです。ただ、買主探しが終わっても、売買の実務がすべて終わるわけではありません。

買主探し以外に残るのは、不動産の状態の確認、代金や引渡しの条件の取り決め、契約書の作成、代金の受け渡し、登記の手続きなどです。顔見知りの相手ほど口約束で進みやすく、後から「そんな話だったか」と認識がずれることがあります。この記事では、そのずれを防ぐために売主が事前に整理しておきたい点を、順に見ていきます。

権利関係・境界・設備の確認

まず、売る不動産の権利関係を売主自身が把握しておきます。名義は誰か、共有者はいるか、ローンや担保が残っていないか、といった点です。手元の書類に書かれていることをメモに書き出し、わからない部分が出てきたら、法務局の窓口で「名義・共有者・担保の状況を確認するには、どの書類を取り寄せればよいか」を質問してみてください。窓口で案内される書類を見れば、手元の情報と照らし合わせられます。ただし、書類で確認できるのは登記の記録に載っている範囲です。実際の使われ方や、買主との約束事まではわかりません。

隣地所有者が買主の場合は、境界の扱いに注意が必要です。登記上の土地の境である「筆界」は、所有者同士の合意などによって変更することはできないとされています。隣の方と「ここが境だ」と話し合って合意しても、筆界そのものは動きません。話し合った境の位置と、登記上の筆界が一致しているかは別の問題です。筆界について不明な点は、法務局に質問してください。

建物や設備については、売主が把握している不具合や、使えなくなっている設備を、わかる範囲で書き出しておきます。親しい間柄でも、引渡しの前に買主へ伝える内容を整理しておくと、後の行き違いを減らせます。不具合を伝えなかった場合などの法的な責任の範囲は、事情によって異なります。不安があるときは、弁護士などの専門家に個別にご相談ください。

権利関係・境界・設備の確認:本文の4項目をまとめた図解

代金・手付・引渡し条件と契約書

次に、売買の条件を具体的に言葉にします。この章の最後の一覧にある項目は、売主が相談や契約書づくりの前に整理しておくためのメモです。法令で定められた申請や義務とは別のものです。

契約書は、売主と買主が合意した内容を書面に残すためのものです。代金や引渡しの時期だけでなく、設備の状況や費用の負担なども、合意したことを書いておけば、後から読み返して確認できます。あわせて、買主に渡す説明資料(わかっている状態をまとめたメモや、手元の図面など)は、契約前に物件の状況を共有するために使います。契約書と説明資料は役割が違うため、分けて整えておくと整理しやすくなります。手付の扱いや引渡し前に済ませる事項など、契約書に書く細部は、物件や当事者の事情で変わります。契約書の作成に関わる弁護士や司法書士などの専門家にご相談ください。

契約書を作る際には、税金も関わります。不動産売買契約書の印紙税は、平成26年4月1日から令和9年3月31日までに作成され、契約金額が10万円を超えるものについて軽減されています。軽減にはいくつかの条件があります。期限が近いため、契約書を作る時期に軽減が適用されるかどうかは、税務署や国税庁の印紙税の案内、税理士などでご確認ください。

登記についても、土地の売買による所有権移転登記の登録免許税は、本則2%のところ、令和11年3月31日までに登記を受ける場合は1.5%に軽減されています。こちらにも条件があります。登記の手続きの進め方や必要書類、費用の見通しは、法務局の窓口や司法書士にご確認ください。

代金・手付・引渡し条件と契約書:本文の5項目をまとめた図解
戸建て住宅が並ぶ住宅街の道
参考写真(鹿児島市の対象物件を撮影したものではありません):Otherde / Wikimedia Commons(CC BY-SA 3.0)

直接売買と仲介依頼の違い

買主が決まっているとき、仲介を頼む意味があるかどうかは、「買主を探す」以外の作業を、誰がどこまで担うかで考えるとわかりやすくなります。

直接売買では、ここまでの確認、条件整理、契約書、代金の受け渡し、登記の段取りを、売主と買主の側で整えていくことになります。簡単そうに見えても、ローンや担保が残る場合の処理、代金を受け渡す順序、登記に必要な書類など、確認すべき点は少なくありません。必要に応じて、司法書士や弁護士、税理士などの専門家に個別に相談する形になります。

仲介を依頼する場合、宅建業者が売買の代理や媒介を行って受け取れる報酬(仲介手数料)の上限額は、国土交通省の告示(昭和45年建設省告示第1552号)で定められています。具体的な金額や計算方法は、その告示の内容でご確認ください。上限が決まっていても、買主がすでに決まっている場合に、どの作業まで報酬に含まれるかは依頼先との話し合いで確認すべき点です。

どちらが適しているかは、取引の内容や売主の状況で変わるため、この記事では結論を出しません。仲介を考えるときは、次のような点を依頼先に質問して比べてみてください。

相談前にまとめたい条件

直接売買か仲介依頼かを考えるとき、また専門家や窓口に相談するときは、次のメモがあると話が進めやすくなります。このメモは、ここまでの章で整理した内容を一覧にしたもので、売主の側で記録しておくためのものです。

まとめ

買主が決まっていても、権利関係・境界・設備の確認、代金や引渡しの条件の整理、契約書、登記といった実務は残ります。仲介に頼むか直接売買にするかは、その作業を誰がどう担うかで考えるのが一つの方法です。

税金は税務署や税理士、登記は法務局や司法書士、法的な責任や契約書の書き方は弁護士など、内容ごとに確認先が分かれます。この記事の根拠は、ページ内の「参考にした公的情報」欄の資料でお読みいただけます。

買主が決まった後の進め方でお悩みの方は、睦和商事「かごしま売却相談室」へ、ご相談はお気軽にどうぞ。

参考にした公的情報

2026年10月10日時点で確認した情報です。

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編集方針:公的機関の一次情報を確認し、生成AIを補助的に使用して構成・校正しています。制度や個別の判断は、掲載した原典や関係窓口・専門家等でもご確認ください。

この記事は、公的機関の情報などをもとにまとめた一般的な内容です。税金や法律の取り扱いは、個々のご事情や時期によって異なり、制度は変わることがあります。実際に手続きを進める際は、税務署・法務局・市役所などの窓口や、税理士・司法書士・弁護士などの専門家にご確認ください。

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